少女漫画読みたい
「好きだよ、かなめちゃん」 木代理さまが、愛の言葉を囁きながら私の名前を呼びました。 本当に愛おしそうに目尻を下げて言葉を紡ぐものですから、私はいつも勘違いしそうになります。 私の両手はトランプを握りしめたままですので、耳を塞ぐことはできま…
斎灯森村外伝
木代理カムバック(5)
ずぶ濡れになりながら、私たちは会館にたどり着いた。 衣装が水を吸って気持ち悪い。地べたについてしまった長い裾は泥だらけだ。 私たちはできるだけ衣装を絞って水を捨て、茶色いスリッパを履いて会館の体育館へと集まった。 十六夜のおばあちゃんは体…
斎灯森村外伝
木代理カムバック(4)
お昼になった。 私にはあと一日と半分しかなかった。 かなめちゃんは雛なしで神降ろしができる方法がないか、屋敷に戻って調べてくれている最中だった。 その間に私はかなめちゃんがビデオに残してくれた映像を見ながら舞の練習をしていた。「かーっ、う…
斎灯森村外伝
木代理カムバック(3)
翌日の朝を迎えた。 やや筋肉痛の身体に鞭打って起きる。 私の朝食は特別に木代理さまの使っていた居間で食べられることになっていた。 かなめちゃんに案内されて、指定された部屋に向かう。「あ」 戸を開ければ、先代の雛だったというイケメンが先に座…
斎灯森村外伝
木代理カムバック(2)
雛、巫女、獅子、狛犬、鬼。 その中の獅子はすぐに紹介できるとかなめちゃんは言った。 早速会いに行こうと屋敷を離れようとしたとき、渡り廊下の向こうに人影を見つけた。「木代理か?」 呼ばれて、かなめちゃんの後ろから顔を出す。 逆光で照らされて…
斎灯森村外伝
木代理カムバック(1)
目が覚めると、私は木の根っこのくぼみにいた。 どうしてこんなところで寝ていたんだろう。自分でも不思議だった。 体を起こすと全身の節々が痛い。それに地面に接していた左の半身が雑草と土まみれだった。 右手で掃うと手のひらが汚れてしまったので、…
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